ゴルフをプレーしていれば、誰もが必ず通る場所···それが「グリーン」。
コースの中でも特に、マナーやルールが細かく厳しいエリアです。この記事では、グリーン上でのマナーやルールだけでなく、グリーンの基礎知識にも触れていきます。
初めてラウンドに行くのだとしても、他のプレイヤーからすれば、ラウンドに出ている時点でプレイヤーであることには変わりがありません。同伴者や、他のグループのプレイヤーに迷惑にならないように押さえておきたいことをまとめました。
楽しくラウンドするためにも、グリーンについての情報をチェックしておきましょう。
グリーンの基礎知識
グリーンってなに?
グリーンとは、「ティーグラウンドから離れた、各ホールの目的地」です。
ボールを転がしてプレーするため、きめ細かに整えられた特別なエリアです。それぞれのホール上に旗竿(ピンとも言う)があり、その下にあるカップにいかに少ない打数で入れるかをゴルフでは競っています。そのカップがある場所こそが「グリーン」です。
地形は平坦なだけでなく、小山のように盛り上がっていたり(砲台グリーン)、階段のようになっていたり(二段グリーン)と形状は様々です。難易度の高いところになると、グリーンの周りが池や砂地などに囲まれていることもあります。
カラーと呼ばれる部分
グリーンの周辺を見てみると、グリーンをぐるっとまわるように30cm~50cmくらいの幅で2色に分かれています。この、色の違う部分を「カラー(collar:襟)」といいます。他にも「フリンジ(fringe:縁)」や「グリーンエッジ(green edge:グリーンの端)」と呼ばれることもあります。
カラーの芝はフェアウェイより短く、グリーンより長く調整されています。これは、フェアウェイからボールがグリーンに転がり込むのを阻むだけでなく、グリーンに乗ったボールがフェアウェイやラフに転がっていってしまうのを防いでくれる役目もあります。
このカラー、実はグリーンには含まれていません。カラーとの境目で、少しでもボールがグリーンに触れていれば「オン(グリーンに乗っている)」と判断されますが、それ以外はフェアウェイやラフと同じとみなされます。ですので、色の違う箇所に乗ったからといって、マークしたり、拾い上げてボールを拭いてしまわないように注意が必要です。
グリーン芝の種類
地形だけでも攻略が難しいグリーンですが、実はゴルフ場によって芝に違いがあります。日本のゴルフ場で使われているのは大きく分けて2種類、「高麗芝(こうらいしば)」と「ベント芝」です。
それでは違いと攻略のヒントを見ていきましょう。
高麗芝(こうらいしば)
姫高麗芝という和芝の一種。寒さに弱いので、寒い時期に茶色くなっているのは、この種類です。葉が細く硬いので、ボールが転がるときの摩擦が大きいです。そのため、「芝目がきつい」と言われます。
ベント芝
西洋芝の一種です(亜種が多いため、更に分類される)。寒さに強く、冬でも緑が綺麗なのはこの種類です。葉が柔らかいため、スピンがかかりやすく、素直にボールが転がります。高速グリーンと呼ばれる理由はこのためです。
現在、日本のゴルフ場では、管理の難しさから高麗芝は敬遠される傾向にあり、多くのゴルフ場がベント芝の改良型を使用し始めています。
一口にグリーンと言っても、芝の種類で大きな違いがあります。是非、攻略のヒントにしてくださいね。
知らなきゃ恥!グリーン上でのマナーとは
さて、ここまでグリーンの基礎知識を見てきました。ここからは、実際にラウンドするときに大事なことについてお伝えします。マナーに関しては、気持ちよくプレーするためにも常に心に留めておきましょう。特に大切だと言われる5つを見てみましょう。
走らない
グリーンの芝はとてもデリケートです。走ることでシューズのスパイクの跡がついてしまうほどです。しかも、スパイクの跡は修正してから打つことが出来ません。自分がパッティングするときに、他のプレイヤーのスパイクの跡が沢山···! なんてことになったら集中できませんよね。
グリーンの上では、跡をつけないようにゆっくり歩きましょう。
プレー中の人から離れる
グリーンでのパッティングは非常に緊張します。結果に直結する大事なシーンです。だからこそ、プレー中の人からは離れましょう。天気のいい日には自分の影が相手のボールラインに映ってしまったり、同伴者との話し声で集中できなかったり。もし、マナーに厳しい人とのラウンドだった場合、次のラウンドはないと思った方がよいです。
グリーン上でプレーしている人からは離れて静かに待ちましょう。
ピンは近い人が抜く
ゴルフはプレーファスト(素早いゲームの進行)が不可欠です。そのためにも、ピンに対して、ボールの位置が近い人が抜いてグリーンの外に置きましょう。ボールの位置が遠い人が来て、ピンを抜いて、グリーンの外において、戻って、打って····と時間がかかってしまうと後続のグループにも影響が出てしまいます。個人競技の部分が大きいゴルフですが、同伴者とは協力も必要です。相手のラインを踏まないように気を付けつつ積極的に協力しましょう。
カップまわり30cmは踏まない
ゆっくりなボールほど地面のでこぼこに影響を受けやすくなります。カップ周りは踏まないように特に気を付けましょう。カップに入ったボールを拾うときも、腕を伸ばして拾うようにしましょう。
ボールマークは必ず消す
グリーンの外から高くあがって落ちたボールの跡は、繊細なグリーン芝にクッキリと刻まれます。ボールの跡を消す、という行程が入ることでパッティングの勘が鈍ってしまう、という人もいるかもしれません。楽しくプレーするためにもボール跡は自分のものでなくともこまめに消すようにしましょう。
マナーに関して大きなもの5つを紹介しました。
筆者の経験ではありますが、「せっかくゴルフ場に来たし、正式競技でないから」といってまだプレー中の人がいるにも関わらず、好き勝手お喋りしながらパットの練習を始める人たちがいました。これは同伴者だけでなく後続のグループにも大きな迷惑をかける行為です。絶対にやめましょう。
絶対に必須確認!グリーン上のルール
先程はマナーについてでしたが、今度はルールのお話です。2019年にルールが改正されてから、グリーン上でのルールも、かなり少なくなりました。それでも、ルールは存在します。
そして、もしルール違反をしてしまった場合は、ペナルティが与えられます。初心者が気を付けるべきルールを確認しましょう。
グリーンに触れるとき
2019年のルール改正後は、グリーンに触れる際に起こりうるルール違反に対する気遣いはないと言ってもよくなりました。ですが、ボールの転がる道筋を触って確認したり、実際にボールを転がしてみたりする行為はルール違反です。
ピンの有無
ピンを挿したままパッティングしてもOKですが、パターを振ったときにピンに当たるのは違反です。また、遠くから打ったときなど、最初はピンを抜いていたのに、後から挿すなどのパット後の変更も違反となっています。
他の競技者のために、アテンド(ピンの近くに付き添うこと)をするときも注意が必要です。会話がなくとも、ピンの近くにプレイヤーがいるときはアテンドしているとみなされるため、ピンにボールが当たった場合、カウントされないばかりかピンの近くにいる人にはペナルティが課されます。
ボールが動いてしまったとき
誤ってボールを動かしてしまった場合、ペナルティはありません。が、グリーンでボールに触るときは必ずマークをしてから触りましょう。マークは1円玉硬貨程の大きさのもので、邪魔にならないものを選びましょう。
自然に動いてしまった場合ですが、マーク前であればボールが新たに止まった場所から、マーク後である場合は元の場所に戻して打つことでペナルティはありません。
まとめ
グリーン上でのマナーやルールについて、チェックできましたか? 細かいことや難しいこともありますが、他のプレイヤーを気遣うことで身に付くことが多くあります。最初のうちに確認しておくことでラウンドのときに必ず役立ちます。それでは、マナーやルールを守ってラウンドを楽しんでくださいね!
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